車の選び方

中古車相場とリセールバリュー:自社ローンで買う際に見るべきポイント

中古車を購入する際、特に自社ローンを利用する場合は、中古車相場とリセールバリューを理解することが重要です。なぜなら、自社ローンは審査が緩い反面、金利が高く設定されている場合が多く、購入後の売却時にローン残債が残ってしまうリスクがあるからです。この記事では、中古車相場とリセールバリューの関係性、リセールバリューの高い人気車種、自社ローンのメリット・デメリット、そして自社ローンで車を購入する際のポイントを解説します。さらに、中古車購入時の注意点や売却価値を高めるためのポイントも紹介することで、賢く中古車を購入し、将来の売却まで見据えた計画を立てるお手伝いをします。

1. 中古車相場とリセールバリューの関係

中古車相場は、需要と供給のバランスによって常に変動しています。人気車種や低走行車、状態の良い車は需要が高いため、相場も高くなります。逆に、不人気車種や過走行車、状態の悪い車は需要が低いため、相場も低くなります。この中古車相場の変動が、リセールバリューに大きく影響します。

リセールバリューとは、購入した車を売却する際の価値のことです。つまり、中古車相場が高い車はリセールバリューも高く、中古車相場が低い車はリセールバリューも低いということになります。

例えば、新車価格が同じ2台の車があったとします。A車は人気車種で需要が高く、B車は不人気車種で需要が低いとします。数年後に売却する場合、A車は中古車相場が高いため高値で売却できますが、B車は中古車相場が低いため安値でしか売却できません。これがリセールバリューの違いです。

1.1 中古車相場に影響する要因

中古車相場、ひいてはリセールバリューに影響する要因は様々です。主な要因は以下の通りです。

要因内容
車種の人気人気車種は需要が高いため、相場も高くなります。
走行距離走行距離が少ない車は状態が良いと判断されやすく、相場も高くなります。
車両の状態内外装の状態が良い車は高く評価され、相場も高くなります。事故歴や修復歴の有無も大きく影響します。
年式年式が新しい車は一般的に状態が良いとされ、相場も高くなります。
ボディカラー人気のあるボディカラーは高く評価される傾向があります。
市場の動向景気やガソリン価格、新型車の発売など、市場の動向も相場に影響を与えます。

1.2 リセールバリューを考慮するメリット

リセールバリューを考慮して車を選ぶことは、将来的な出費を抑えることに繋がります。 売却時に高値で売却できれば、次の車の購入費用に充てることができます。また、ローンを組んでいる場合は、売却益でローン残債を完済できる可能性もあります。特に、自社ローンを利用する場合は、リセールバリューを意識することが重要です。

自社ローンは、信販会社を通さず、販売店が独自に提供するローンのため、審査が比較的緩やかで、信用情報に不安がある方でも利用しやすいというメリットがあります。しかし、金利が高めに設定されている場合が多く、総支払額が大きくなる可能性があります。リセールバリューの高い車を選んで売却時に高値で売却できれば、この総支払額を相殺し、結果的に負担を軽減することに繋がります。

2. リセールバリューの高い人気車種

中古車市場において、リセールバリューの高い車種は常に人気があります。ここでは、国産車と輸入車に分けて、リセールバリューの高い人気車種を紹介します。

2.1 国産車編

2.1.1 トヨタ

トヨタ車は、全体的にリセールバリューが高い傾向にあります。特に、ランドクルーザーアルファードハリアーなどは、高いリセールバリューを維持しています。コンパクトカーでは、ヤリスアクアも人気があります。

車種ボディタイプ特徴
ランドクルーザーSUV高い耐久性と走破性
アルファードミニバン高級感と広い室内空間
ハリアーSUVスタイリッシュなデザイン
ヤリスコンパクトカー優れた燃費性能
アクアコンパクトカーハイブリッドシステムによる低燃費

2.1.2 ホンダ

ホンダ車では、N-BOXを筆頭に軽自動車の人気が高く、リセールバリューも高いです。普通車では、フィットヴェゼルが安定した人気を誇ります。

車種ボディタイプ特徴
N-BOX軽自動車広い室内空間と使い勝手の良さ
フィットコンパクトカー優れた燃費性能と広い室内空間
ヴェゼルSUVスタイリッシュなデザインと走り

2.1.3 日産

日産車では、ノートがe-POWER搭載モデルを中心に高い人気とリセールバリューを維持しています。セレナもファミリー層からの人気が高く、リセールバリューは安定しています。

車種ボディタイプ特徴
ノートコンパクトカーe-POWERによる力強い走り
セレナミニバン広い室内空間とスライドドアの利便性

2.2 輸入車編

輸入車は国産車に比べて値落ちが大きい傾向にありますが、一部の車種は高いリセールバリューを維持しています。

2.2.1 メルセデス・ベンツ

メルセデス・ベンツでは、GクラスSクラスなど、高級SUVやセダンが高いリセールバリューを誇ります。

車種ボディタイプ特徴
GクラスSUV高い走破性と高級感
Sクラスセダン最高級の乗り心地と装備

2.2.2 BMW

BMWでは、3シリーズX5など、スポーティな走行性能を持つモデルが人気で、リセールバリューも比較的高めです。

車種ボディタイプ特徴
3シリーズセダンスポーティな走り
X5SUV高級感と力強い走り

2.2.3 アウディ

アウディでは、A4Q5など、スタイリッシュなデザインと先進技術が人気で、比較的高めのリセールバリューを維持しています。

車種ボディタイプ特徴
A4セダンスタイリッシュなデザインと先進技術
Q5SUV都会的なデザインと走り

上記以外にも、様々な要因がリセールバリューに影響します。年式、走行距離、ボディカラー、オプション装備などによって、同じ車種でもリセールバリューは変動します。中古車を購入する際は、これらの要素も考慮しながら、自分に合った車種を選びましょう。

3. 自社ローンとは?メリット・デメリットを解説

自社ローンとは、販売店が自社の資金で顧客に直接融資するローンの形態です。信販会社などの外部の金融機関を介さないため、独自の審査基準を設けている場合が多く、通常のローン審査に通過できない人でも利用できる可能性があります。ただし、金利や返済条件などは販売店によって大きく異なるため、契約前にしっかりと確認することが重要です。

3.1 自社ローンのメリット

自社ローンには、以下のようなメリットがあります。

  • 審査が通りやすい:信販会社と比較して、審査基準が緩やかな場合が多いです。過去の金融事故などでローン審査に不安がある人でも利用できる可能性があります。
  • 手続きが簡単:信販会社を介さないため、手続きが比較的簡単で、短期間で契約を完了できる場合があります。
  • ブラックリストに載らない:自社ローンは信販会社のように信用情報機関に登録されないため、万が一返済が滞ってもブラックリストに載ることはありません。ただし、販売店との信頼関係は損なわれる可能性があります。

3.2 自社ローンのデメリット

自社ローンには、メリットだけでなく、以下のようなデメリットも存在します。

  • 金利が高い:信販会社と比較して、金利が高い傾向があります。総支払額が大きくなる可能性があるため、注意が必要です。
  • 選択肢が限られる:自社ローンを取り扱っている販売店は限られています。そのため、希望の車種や条件が見つかりにくい場合があります。
  • 車両価格が高い場合がある:自社ローンを利用する場合、車両価格が割高に設定されているケースがあります。市場価格と比較して、適切な価格設定かどうかを確認することが重要です。
  • 条件が厳しい場合もある:販売店によっては、連帯保証人や担保を求められる場合があります。契約前にしっかりと確認しましょう。

自社ローンのメリット・デメリットをまとめると以下のようになります。

項目メリットデメリット
審査審査が通りやすい
手続き手続きが簡単
信用情報ブラックリストに載らない
金利金利が高い
選択肢選択肢が限られる
車両価格車両価格が高い場合がある
その他条件条件が厳しい場合もある(連帯保証人、担保など)

上記を踏まえ、自社ローンを利用する際は、金利や返済条件、車両価格などをしっかりと確認し、自身にとって本当に適切な選択肢かどうかを慎重に判断することが重要です。

4. 自社ローンで車を買う時のポイント

自社ローンを利用して中古車を購入する際には、いくつかの重要なポイントを理解しておく必要があります。金利や返済期間、そして後々の売却まで見据えた計画的な購入が大切です。

4.1 中古車相場をチェック

購入を検討している中古車の相場を把握することは必須です。中古車情報サイトや販売店の価格情報を参考に、適正価格を理解しましょう。相場よりも極端に安い場合は、車両状態に問題がある可能性も考慮し、慎重に判断する必要があります。

4.2 リセールバリューを考慮

自社ローンは他のローンと比べて金利が高めに設定されている場合が多いです。そのため、将来売却する際の価値(リセールバリュー)が高い車種を選ぶことで、売却益でローン残債を少しでも相殺できる可能性が高まります。人気車種や、市場の需要が高い車種を選ぶようにしましょう。

4.3 ローン残債に注意

自社ローンは、他のローンと比べて返済期間が短く設定されている場合が多いです。そのため、月々の返済額が高額になりがちです。無理のない返済計画を立て、早期完済を目指すことが大切です。また、売却時にローン残債が残っている場合は、売却益で残債を完済できるかどうかも事前に確認しておきましょう。

4.4 総支払額を確認

金利や手数料を含めた総支払額を必ず確認しましょう。自社ローンは金利が高めに設定されている場合があるため、総支払額が予想以上に高くなる可能性があります。他のローンと比較検討し、総支払額が無理のない範囲内であるかを確認することが重要です。

項目確認内容注意点
車両価格希望車種の年式、走行距離、グレードなどを考慮した適正価格か確認市場価格と比較し、高すぎたり安すぎたりする場合は注意が必要
金利・手数料自社ローンの金利、手数料を確認し、総支払額を計算金利が高く設定されている場合もあるため、他のローンと比較検討
返済期間・返済額無理なく返済できる期間と返済額を設定返済期間が短く、月々の返済額が高額になりやすい点を考慮
リセールバリュー将来売却する際の価値を考慮し、高く売れる車種を選ぶ人気車種や需要の高い車種はリセールバリューが高い傾向
契約内容契約内容を詳細に確認し、不明点があれば質問トラブルを防ぐため、契約前にしっかりと内容を理解

上記以外にも、車両状態や保証内容、契約内容などをしっかりと確認し、納得した上で契約を締結することが大切です。疑問点があれば販売店に確認し、不明点を解消してから購入手続きを進めましょう。

5. 中古車購入時の注意点

中古車を購入する際には、様々な点に注意が必要です。特に自社ローンを利用する場合は、後々のトラブルを避けるためにも慎重な確認が重要になります。大きな買い物だからこそ、焦らずじっくりと検討しましょう。

5.1 車両状態の確認

中古車は、新車と異なり既に使用されているため、車両の状態をしっかりと確認することが重要です。外観だけでなく、エンジンルームや下回りなどもチェックしましょう。試乗の機会があれば、実際に運転して乗り心地や異音の有無なども確認することをお勧めします。

5.1.1 チェックポイント

項目確認内容
外観傷やへこみ、塗装の状態などを確認します。小さな傷でも、後々錆の原因となる可能性があります。
エンジンルームオイル漏れや液漏れ、異音、異臭がないか確認します。エンジンルームの状態は、車の性能に大きく影響します。
下回り錆や損傷がないか確認します。特に雪国で使用されていた車は、融雪剤の影響で下回りが錆びている場合があります。
内装シートの汚れや破れ、タバコの臭い、エアコンの効きなどを確認します。快適なドライブのためにも、内装の状態は重要です。
電装品ライト、ウィンカー、ワイパー、オーディオなどの動作を確認します。不具合があれば、修理費用がかかる可能性があります。
試乗可能であれば、実際に運転して、加速、ブレーキ、ハンドリングなどを確認します。異音や振動がないかもチェックしましょう。

第三者機関による車両検査を受けている中古車であれば、より安心して購入することができます。車両の状態を客観的に評価してもらえるため、思わぬトラブルを避けることができます。

5.2 保証内容の確認

中古車には、保証が付いている場合があります。保証の内容は販売店によって異なるため、保証期間、保証範囲、保証限度額などをしっかりと確認しましょう。特に自社ローンを利用する場合は、保証が充実している車を選ぶことが重要です。万が一、故障した場合でも、保証があれば修理費用を抑えることができます。

5.2.1 保証の種類

  • ディーラー保証:メーカー系ディーラーが提供する保証。一般的に保証内容が充実している。
  • 販売店保証:中古車販売店が独自に提供する保証。保証内容は販売店によって異なる。

5.3 契約内容の確認

中古車を購入する際には、売買契約書の内容をしっかりと確認することが重要です。特に自社ローンを利用する場合は、金利、返済期間、返済方法、違約金などをしっかりと確認しましょう。また、契約書に記載されていない内容についても、販売店に確認しておくことが大切です。不明な点があれば、契約前に必ず解決しておきましょう。

5.3.1 確認すべき項目

  • 車両価格
  • 諸費用(登録費用、車庫証明費用など)
  • ローン金利
  • 返済期間
  • 返済方法
  • 違約金

契約書は必ず控えを保管しておきましょう。後々のトラブル発生時、契約内容を確認するために必要になります。

6. 売却価値を高めるためのポイント

将来、車を売却する際に少しでも高く買い取ってもらうためには、日頃からの適切なメンテナンスと管理が重要です。売却価値を高めるためのポイントを以下にまとめました。

6.1 定期的なメンテナンス

定期的なメンテナンスは、車の状態を良好に保つだけでなく、売却時の査定額アップにも繋がります。以下のメンテナンス記録は、売却時に高く評価されるため、大切に保管しておきましょう。

メンテナンス項目頻度内容
エンジンオイル交換3,000~5,000kmごと、または3~6ヶ月ごとエンジンオイルとオイルフィルターの交換
エレメント交換エンジンオイル交換2回に1回オイルエレメントの交換
タイヤ交換溝の深さが1.6mm以下になったら、またはひび割れなどが発生したらタイヤの交換(スリップサインを目安にする)
ブレーキパッド交換パッドの残量が2~3mm以下になったらブレーキパッドの交換
バッテリー交換2~3年ごと、または性能が低下してきたらバッテリーの交換
車検新車登録から3年後、その後は2年ごと法定点検と整備

これらの記録を残しておくことで、きちんとメンテナンスされていたことを証明でき、買い手も安心して購入できます。

6.2 改造は慎重に

車の改造は、個性を表現する手段として人気ですが、売却時にはマイナス評価となる場合があるので注意が必要です。あまりにも個性的すぎる改造は、買い手の好みと合わない可能性が高く、売却価格が下がるだけでなく、売却自体が難しくなることもあります。

どうしても改造したい場合は、純正パーツを保管しておき、売却前に戻せるようにしておくのがおすすめです。また、需要の高い改造であれば、プラス評価になる場合もあります。例えば、アルミホイールやエアロパーツなどは、人気が高く、査定額アップに繋がる可能性があります。ただし、過度な改造は避け、万人受けするような modifications を心がけましょう。

6.3 保管場所に気を配る

保管場所も、車の状態に大きく影響します。直射日光や雨風を避けられる場所に保管することで、塗装の劣化やサビの発生を防ぎ、美しい状態を保てます。屋根付きのガレージが理想的ですが、難しい場合は、カーカバーを利用するのも効果的です。

また、車内も清潔に保つことが大切です。定期的な清掃はもちろん、シートカバーやフロアマットを利用することで、汚れや傷を防ぎ、綺麗な状態を維持できます。禁煙車はプラス査定の対象となる場合が多いため、車内で喫煙しないようにしましょう。

これらのポイントを意識することで、売却時の価値を最大限に高めることができます。日頃から適切なメンテナンスと管理を行い、愛車を大切に扱いましょう。

7. まとめ

中古車を購入する際は、中古車相場とリセールバリューを理解することが重要です。特に自社ローンを利用する場合は、メリット・デメリットを把握し、返済計画を綿密に立てる必要があります。人気車種はリセールバリューが高い傾向にありますが、車両状態や保証内容なども確認し、総合的に判断しましょう。また、将来の売却を見据えて、定期的なメンテナンスを行うなど、売却価値を高める努力も大切です。総支払額やローン残債にも注意し、無理のない範囲で購入することが、中古車選びで後悔しないためのポイントです。

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