最後の砦の自社ローン

実質年率20%超えでも借りたい…高金利でも車が必要な人が読むべき基礎知識

実質年率20%という高金利の自社ローン。本当に利用すべき最終手段なのか、迷っていませんか? この記事では、自社ローンを選ぶ前に知っておくべきメリット・デメリット、金利が高い仕組み、そして自社ローン以外の車の購入方法を解説します。さらに、自社ローンを利用する際の注意点や、車購入後の維持費についても詳しく説明。生活費の見直しなど、高金利のローンに頼る前にできることもご紹介します。この記事を読めば、高金利の自社ローンに手を出す前に、冷静に状況を判断し、より良い選択ができるようになります。

1. 自社ローンとは?実質年率20%超えの高金利の仕組みを解説

自社ローンとは、車の販売店が独自に提供するローンのことです。信販会社や銀行などの金融機関を介さず、販売店が直接お客様にお金を貸し付ける仕組みです。そのため、審査基準が比較的緩やかで、通常のローン審査に通らなかった人でも利用できる可能性があります。しかし、その一方で、実質年率が20%を超えるなど、非常に高金利であることが一般的です。

なぜ自社ローンは高金利なのでしょうか? それは、販売店が貸し倒れのリスクを負うためです。通常のローンでは、信販会社などが審査を行い、返済能力があると判断された人にのみ融資が行われます。しかし、自社ローンでは、審査基準が緩いため、返済が滞るリスクが高くなります。そのため、販売店は、そのリスクを織り込む形で、金利を高く設定しているのです。

1.1 自社ローンの金利の仕組み

自社ローンの金利は、主に以下の要素によって決定されます。

  • 貸し倒れリスク:返済が滞る可能性が高いほど、金利は高くなります。
  • 販売店の資金調達コスト:販売店が資金を調達する際にかかるコストも金利に影響します。
  • 運営コスト:ローンの審査や管理にかかる人件費などの運営コストも金利に反映されます。

これらの要素が複雑に絡み合い、実質年率20%を超える高金利になるケースも少なくありません。

1.2 実質年率の計算方法

実質年率とは、利息に加えて、ローンに関する手数料や保証料などの諸費用を含めた、借入の真のコストを表す指標です。単なる金利よりも正確に借入コストを把握できます。実質年率は、法律で表示が義務付けられています。(金融庁:貸金業法

複雑な計算式を用いて算出されますが、インターネット上で利用できる実質年率計算ツールを使うことで簡単に計算できます。

項目説明
借入金額実際に借り入れる金額
金利(年利)借入金額に対する年間の利息の割合
返済期間借入金を完済するまでの期間
返済方法元利均等返済や元金均等返済など
諸費用保証料や事務手数料など

これらの情報を入力することで、実質年率を算出できます。例えば、CASIOのローン計算サイトなどで計算が可能です。

自社ローンを利用する際は、実質年率をしっかりと確認し、返済計画を綿密に立てることが重要です。

2. 本当に最終手段?自社ローン以外で車を購入する方法

自社ローンは審査が比較的緩い一方で、高金利という大きなデメリットがあります。そこで、自社ローンに頼る前に検討すべき、他の車購入方法を紹介します。

2.1 中古車販売店でのローン

多くの中古車販売店は、提携ローン会社を通じてオートローンを提供しています。自社ローンと比較して金利が低い場合が多く、返済負担を軽減できます。ただし、審査基準は自社ローンより厳しくなります。

中古車販売店によっては、独自のローン商品を用意している場合もあります。金利や返済期間など、複数のローン商品を比較検討し、自身に最適なプランを選びましょう。

2.2 銀行や信用金庫のマイカーローン

銀行や信用金庫のマイカーローンは、一般的に低金利で利用できるのがメリットです。ただし、審査は厳しく、安定した収入や良好な信用情報が必要です。事前に審査基準を確認し、必要書類を準備しておきましょう。

金融機関商品名金利(例)特徴
三菱UFJ銀行マイカーローン変動金利:年1.600%~
固定金利:年1.700%~(2023年10月2日現在)[引用元]
全国展開の大手銀行。インターネットで申し込み可能。
ゆうちょ銀行オートローン変動金利:年1.975%~
固定金利:年2.350%~(2023年10月2日現在)[引用元]
全国の郵便局で利用可能。
全国労働金庫協会マイカーローン各労働金庫によって異なる[引用元]会員となっている場合に利用可能。

※金利はあくまでも一例であり、審査結果や借入条件によって異なります。必ず公式サイトで最新の情報をご確認ください。

2.3 家族や友人からの借入

家族や友人からお金を借りることで、金利負担を抑えたり、柔軟な返済計画を立てたりできる可能性があります。ただし、金銭の貸し借りは人間関係に影響を与える可能性があるため、借用書を作成するなど、トラブルを避けるための対策が必要です。また、返済計画を明確にし、期日を守って返済することが重要です。

3. 実質年率20%の高金利で自社ローンを利用する際の注意点

実質年率20%という高金利の自社ローンは、返済負担が大きいため、利用する際は慎重な判断と計画が必要です。契約前にしっかりと内容を理解し、無理のない返済計画を立てましょう。

3.1 返済計画を綿密に立てる

高金利の自社ローンでは、返済期間が長引くほど利息の負担が増えます。毎月の返済額だけでなく、総返済額がいくらになるのかを事前にしっかりと確認し、無理のない返済計画を立てましょう。返済シミュレーションなどを活用すると便利です。また、収入が減ったり、予期せぬ出費が発生した場合に備えて、ある程度の余裕を持った返済計画を立てることが重要です。例えば、ファイナンシャルプランナーに相談するのも良いでしょう。

3.2 契約内容をしっかり確認

自社ローン契約を結ぶ前に、契約内容を隅々まで確認することが重要です。特に、実質年率、返済期間、返済方法、遅延損害金などの項目は必ず確認しましょう。不明な点があれば、販売店に質問し、納得した上で契約を結びましょう。また、契約書は大切に保管しておきましょう。例えば、金融庁のウェブサイト (https://www.fsa.go.jp/ordinary/chuui/loan/index.html) では、ローン契約に関する注意点が詳しく解説されています。

3.3 他のローンとの併用は避ける

複数のローンを併用すると、返済負担が大きくなり、返済が滞ってしまうリスクが高まります。特に、高金利の自社ローンは、他のローンよりも返済の優先順位を高く設定する必要があります。既に他のローンを抱えている場合は、自社ローンを利用する前に、既存のローンの返済状況を見直し、無理のない範囲で利用するようにしましょう。また、どうしても他のローンと併用せざるを得ない場合は、各ローンの返済計画を綿密に立て、返済が滞らないように注意しましょう。

項目内容
実質年率利息を含めた年間の金利。自社ローンは一般的に高めに設定されています。
返済期間ローンを完済するまでの期間。期間が長いほど利息負担が増えます。
返済方法毎月の返済額や返済日などを確認しましょう。
遅延損害金返済が遅れた場合に発生する手数料。
違約金中途解約時に発生する違約金があるか確認しましょう。

これらの注意点を守り、慎重に検討することで、高金利の自社ローンによるリスクを軽減し、車を購入することができます。しかし、自社ローンはあくまで最終手段です。他の方法で車を購入できる可能性があるのであれば、そちらを優先的に検討しましょう。

4. 自社ローンで車を手に入れた後の維持費を忘れずに!

自社ローンで何とか車を購入できたとしても、それで終わりではありません。車を持つということは、購入費用以外にも維持費がかかることを忘れてはいけません。維持費をきちんと計算に入れておかなければ、返済が滞ってしまう可能性もあります。高金利の自社ローンを利用する場合は、特に注意が必要です。

4.1 維持費の種類

車の維持費には、様々な種類があります。大きく分けると、以下のようになります。

種類内容頻度/備考
税金自動車税、軽自動車税毎年
保険自賠責保険、任意保険自賠責保険:車検時、任意保険:毎年
車検法定点検、整備費用新車購入後3年、その後2年ごと
燃料費ガソリン代、軽油代など走行距離による
駐車場代月極駐車場、コインパーキングなど地域や契約内容による
高速道路料金走行距離による利用時
メンテナンス費用オイル交換、タイヤ交換、修理費など走行距離や車の状態による

4.2 維持費の節約術

維持費を抑えるためには、いくつかの工夫が可能です。

4.2.1 燃料費の節約

  • エコドライブを心がける
  • 不要な荷物を積まない
  • タイヤの空気圧を適切に保つ
  • ガソリン価格の安いスタンドを利用する (gogo.gs などで価格比較)

4.2.2 メンテナンス費用の節約

  • 定期的な点検を行う
  • 消耗品の交換時期を守る
  • 複数の整備工場で見積もりを比較する

4.2.3 保険料の節約

  • インターネット割引などを活用する
  • 複数の保険会社で比較検討する (価格.com自動車保険 など)

これらの節約術を参考に、無理のないカーライフを送ってください。自社ローンは高金利であるため、維持費も含めた返済計画を綿密に立て、他の出費を抑える努力も必要です。維持費を軽視すると、返済が困難になり、車を手放さなければならなくなる可能性もあります。そうならないためにも、計画的な支出を心がけましょう。

5. 自社ローンは最終手段!高金利の車ローンに頼る前にできること

どうしても車が必要だけど、審査に通らない…と悩んでいる方。高金利の自社ローンに手を出す前に、もう一度できることを確認してみましょう。本当に自社ローンしか選択肢がないのか、再検討することで、より良い方法が見つかるかもしれません。

5.1 生活費の見直し

車を持つと、購入費用だけでなく維持費もかかります。自社ローンを利用する前に、まずは現在の生活費を見直してみましょう。固定費や変動費を把握し、無駄な支出がないか確認することで、車購入のための資金を捻出できる可能性があります。

項目見直し方法節約効果の例
固定費携帯電話料金:格安SIMへの乗り換え(参考:NCOM 格安SIM比較) 光熱費:電力会社の見直し、省エネ家電への買い替え 保険料:不要な保障の見直し、保険会社の比較 家賃:より安い物件への引っ越し サブスクリプションサービス:利用頻度の低いサービスの解約月数千円〜数万円
変動費食費:自炊の増加、外食の回数を減らす 交際費:飲み会や娯楽費の削減 被服費:セールを活用、ファストファッションの利用 日用品費:まとめ買い、ドラッグストアのポイント活用月数千円〜数万円

固定費の見直しは一度行えば継続的に効果が期待できるため、特に重要です。

5.2 車が必要な理由を再確認

本当に車が必要なのか、改めて考えてみましょう。通勤や通学、買い物など、車の使用目的を明確にすることで、代替手段が見つかるかもしれません。

5.2.1 公共交通機関の利用

電車やバスなどの公共交通機関を利用することで、車の購入費用や維持費を節約できます。交通費の負担が増える可能性もありますが、車を持つよりも経済的な場合もあります。

5.2.2 自転車やバイクの利用

移動距離が短い場合は、自転車やバイクの利用も検討してみましょう。初期費用や維持費が車に比べて安く、健康にも良い効果が期待できます。

5.2.3 カーシェアリングの利用

必要な時だけ車を利用したい場合は、カーシェアリングサービスの利用が便利です。レンタカーよりも手軽に利用でき、維持費の負担もありません。(参考:タイムズカーシェア

5.2.4 家族や友人からの借用

車が必要な頻度が少ない場合は、家族や友人から車を借りることも検討してみましょう。金銭的な負担を軽減できる可能性がありますが、事前にしっかりと相談し、トラブルにならないように注意が必要です。

これらの方法を検討することで、高金利の自社ローンに頼らずに車の問題を解決できる可能性があります。焦らずに様々な選択肢を検討し、最適な方法を選びましょう。

6. まとめ

実質年率20%という高金利の自社ローンは、審査が甘く車が必要な状況でも利用できるメリットがある一方、返済負担が大きくなるデメリットも存在します。自社ローンはあくまで最終手段。利用前に中古車販売店や銀行のマイカーローン、家族からの借入など、他の方法を検討することが重要です。もし自社ローンを利用する場合は、返済計画を綿密に立て、契約内容をしっかり確認しましょう。他のローンとの併用は避け、ガソリン代や自動車税などの維持費も考慮に入れる必要があります。本当に車が必要なのか、生活費の見直しも含めて慎重に判断しましょう。

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